収蔵品紹介

前田朗子像

まえださえこぞう

11代鍋島直大・胤子夫妻の長女朗子(1870-1949)は明治3年(1870)6月23日佐賀城で誕生した。翌年母と共に上京、両親の洋行中には祖母に当る筆姫に養育された。明治16年12月、加賀・前田利嗣(1858-1900)との縁組が決まり、翌年14歳で結婚。利嗣は岩倉使節団の同行留学生で、父直大と英国へ留学した仲間でもあった。鹿鳴館では鍋島・前田両夫妻で盛大な舞踏会も主催、活躍する。この写真はバッスルスタイルのドレスから鹿鳴館時代と思われる。鈴木真一の撮影。この後朗子は、明治33年に夫を亡くし、大正12年に一人娘の渼子を、昭和17年には養子の利為が戦死し不幸が続く中、孫の利建を養育し、加賀百万石の大黒柱として前田家を守った。

明治20年代
鈴木真一


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