収蔵品紹介

松林図刺繍扁額

しょうりんずししゅうへんがく

明治25年(1892)に落成した永田町鍋島邸の西洋館に、関東大震災(大正12年)後は松濤邸に飾られていた刺繍の扁額。前方に大きく松林を配し、その間に楓樹をあらわす。松林の奥には水辺の景と遠山、一軒の家屋をあらわす。向かって右下には橋をわたし、その奥では二人の人物が漁(ヵ)をしている。左手前の楓樹には鳥が九羽とまり、遠方に雁の群をあらわす。綴織や刺繍・友禅染などの染織技法によって絵画的な画題を表現した作品は、明治から大正時代にかけて多く製作され、海外の万国博覧会や国内の勧業博覧会などに出品するため、あるいは洋風建築などを実際に装飾するために制作された。

明治時代


総竪91.7cm 総横132.9cm

掲載図録

●「大名から侯爵へ ―鍋島家の華」(平成19年)


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